演奏会定点観測

東京を中心としたクラッシック・コンサートの感想です。あくまでも個人の主観によるものですがお暇でしたら覗いてやって下さい。
 
2013/03/30 0:22:18|古楽
バッハ・コレギウム・ジャパン第101回定期奏会
  受難説コンサート2013
   ヨハネ受難曲
 
J.S.バッハ:ヨハネ受難曲

S:ジョアン・ラン
CT:青木洋也 
T:ゲルト・テュルク 
Bs:ドミニク・ヴェルダー

合唱
S:ジョアン・ラン、澤江 衣里、緋田 芳江、松井 亜希(下女)
A:青木洋也、鈴木環、高橋ちはる、布施奈緒子
T:石川 洋人、谷口洋介、藤井雄介、水越啓(下役、僕)
Bs:ドミニク・ヴェルダー、浦野智行(ピラト)、佐々木直樹、藤井大輔(ペテロ)
 
オーケストラ
Fl:菅 きよみ(I)、前田りり子(II)
Ob:三宮正満、(I、オーボエ・ダモーレ)、尾崎温子(II)
VnI:若松夏美(コンサートマスター)、パウル・エレラ、竹嶋祐子
VnII:高田あずみ、荒木優子、山内彩香
Va:成田寛、長岡聡季
ヴィオラ・ダモーレ:若松夏美(I)、高田あずみ(II)
Gamb:武澤秀平
Lut:野入志津子

 〔通奏低音〕 
ヴィオローネ:今野京
Fg:村上由紀子
 今日は聖金曜日、恒例バッハ・コレギウム・ジャパンの受難説コンサートへ。今年はヨハネ受難曲。前回で教会カンタータ全曲演奏が終了した後の定期、とは言えここまで続けて聴いているといつもって気分で聴きにいった。
 
 演奏が始まってビックリ、雅明さんはっちゃけてる。バッハ・コレギウム・ジャパンは基本的にクリティカルエディションを使うのに折衷のベーレンライター版。プログラムによると1998年以来とのこと。独唱は4人のみでイエスもエヴァンゲリストもアリアを歌う。これも最近やってないはず。

 演奏も冒頭の合唱からガツンと強烈なインパクトで始まる。まるでリヒターが降りてきたかのようなロマンティックな演奏。
 
 教会カンタータ全曲演奏という大きな仕事を終えて肩の力抜けたのだろうか?今までは、触れれば切れるような緊迫感に満ちた演奏が、ある種わかりやすくなっている。集中力が凄いのは変わらないけど。
 
 これから、世俗カンタータを演奏していくバッハ・コレギウム・ジャパンの新しい一面に期待したい。出来ればコンチェルトなどの器楽曲を含めたバッハの全曲演奏になると嬉しい。特に、チェンバロコンチェルトの全曲はこの方の力の抜けた演奏で雅明さんと優人君の親子競演なんて楽しそうなんだが。

 所で9曲目のアリア、ジョアン・ランが前田、菅のオブリガードに野入のコンティヌオと美女の揃い踏み、映像で残しておけばいいのにと余計なことを考えた。








2013/03/03 21:48:00|オペラ
新国立劇場オペラ研修所公演
 カルディヤック 3
2013年3月3(日)14:00 新国立劇場中劇場1階11列33番

パウル・ヒンデミット 歌劇「カルディヤック」

金細工師カルディヤック:村松恒矢<14期>
カルディヤックの娘:吉田和夏<13期>
士官:日浦眞矩<14期>
金商人:大塚博章<二期会>
貴婦人:立川清子<13期>
騎士:伊藤達人<14期>
衛兵隊長:大久保光哉<二期会>
合唱指揮:栗山文昭
指揮:高橋直史
演出:三浦安浩
美術:鈴木俊朗
照明:稲葉直人
衣裳コーディネーター:加藤寿子
舞台監督:高橋尚史

 今日のメンバーは初日とほぼ同じ、変更になったのは借るディやクックの娘の吉田和夏と貴婦人の立川清子の女声二人。

 立川清子の方はご多分に漏れず、印象が残らない、かろうじて吉田和夏の声がスーブレット系の印象だけは残った。役から言って当たり前の話しなのだがその印象が残らない今期の研修生達の方に問題が大あり。

 さて最終日なので合唱とオーケストラ演出などにも触れておく。
 アマチュアの栗友会合唱団は健闘していたとは思うがやはりドイツ語の作品にアマチュアは最初から無理がある。新国立劇場合唱団ですら最近まで歯擦音の処理に四苦八苦していたのに、アマチュアじゃね。ま、研修公演と言うことで金も掛けられなかったのでアマチュアを使うのもわかるのだがそうなると演目のチョイスがと言うことになる。これまででも二期会とか藤原とか起用できたんだからドイツ語の作品をやるのならせめてそこら辺へとは思う。

 高橋直史指揮トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズも健闘していたと言っていいだろう。演目が演目だけに作品の面白さがわかるところまで仕上げるのは大変だったろう、その点では十分及第点だと思う。逆に、この演目だと目を見張る程素晴らしいって感想も持ちにくいし。

 さて、演出だがこの作品を楽しむのであれば及第点は付けられる。時代をナチスが台頭する辺りのドイツつまり作曲当時の社会情勢を反映させているが、作品のフォルムを壊していないので良いところだろう。初演と言うことを考えれば良い落としどころだろうと思う。と、ここまでは高評価。

 一方で研修公演と言うことを考えると演目のチョイスから疑問符を付けざるを得ない。新国立劇場オペラ研修所は当然ながらかなりの税金が投入されて相当贅沢な研修環境が与えられている。その研修公演として外に向かって発信する以上は研修生かをわかりやすい形でお披露目する必要がある。それに対して、あまりポピュラーでない作曲家の日本初演を持って来られては、見る側は研修生を評価することが難しくなる。

 加えて、演出も大がかりな大道具等に黙役なども増やしてかなり凝ったものにしているが、その分研修生の比重が軽くなっている。研修公演として研修生かを提示するのであればシンプルなセットに研修生だけに絞るべきだろう。去年の演目と言い演出家をはじめ公演責任者の顕示欲が見え隠れしてどうにも嫌らしかった。

 研修公演を全て観て非常に問題を感じたのは木村体制における研修生の選択と育て方。木村体制3年目で今年の公演で全て木村体制で採用された研修生となる。その結果、個性が感じられず誰がやっても同じに思えるのはオペラ歌手としては致命的である。確かに研修生の粒は揃っており演技も歌唱もそれなりに高いレベルでこなしてはいる、しかし舞台人としてのプラスアルファが感じられない。もし合唱団員の養成コースというのであればこれでいいのだが。

 木村体制は、オペラ研修所にとって喪われた3年となってしまった、基本3年の任期なので後任の選択を間違えるとこのまま研修所自体の存在意義に疑義が発生していくだろう。次の所長人事に対して新国立劇場としてはどの程度の危機感を持っているのだろうか?







2013/03/02 21:27:31|オペラ
新国立劇場オペラ研修所公演
 カルディヤック 2
2013年3月2(土)14:00 新国立劇場中劇場1階15列60番

パウル・ヒンデミット 歌劇「カルディヤック」

金細工師カルディヤック:近藤圭<9期修了・二期会>
カルディヤックの娘:今野沙知恵<14期>
士官:小堀勇介<15期>
金商人:大塚博章<二期会>
騎士:菅野敦<15期>
衛兵隊長:大久保光哉<二期会>
合唱指揮:栗山文昭
指揮:高橋直史
演出:三浦安浩
美術:鈴木俊朗
照明:稲葉直人
衣裳コーディネーター:加藤寿子
舞台監督:高橋尚史
 
 昨日に引き続きオペラ研修所の研修公演、明日も行くけど。今日は見ていて個性のわかる歌手が二人出てきた。とは言え一人は9期の卒業生近藤圭、彼は研修所在籍中にも光るものがあったので順調に伸びてるなって感じ。タイトルロールなので全体を締めていた。
 
 もう一人は士官の小堀勇介、声に聞くべきものがあったし演技も近藤圭のカルディヤックとの対決がなかなか緊張感があって面白かった。15期なのであと2年有るけど伸びるか潰されるか、後者に思えるのは気のせい?
 
 問題はそれ以外の歌手達、昨日の歌手とどこが違うのって感じ。ま、貴婦人だけは体型があれだけ変われば区別が付くけど。この辺は纏めて明日の上演を見た後書きたいと思う。








2013/03/02 0:22:31|オペラ
新国立劇場オペラ研修所公演
 カルディヤック 1
2013年3月1(金)18:30 新国立劇場中劇場1階10列47番

パウル・ヒンデミット 歌劇「カルディヤック」

金細工師カルディヤック:村松恒矢<14期>
カルディヤックの娘:倉本絵里<13期>
士官:日浦眞矩<14期>
金商人:大塚博章<二期会>
貴婦人:柴田紗貴子<13期>
騎士:伊藤達人<14期>
衛兵隊長:大久保光哉<二期会>
合唱指揮:栗山文昭
指揮:高橋直史
演出:三浦安浩
美術:鈴木俊朗
照明:稲葉直人
衣裳コーディネーター:加藤寿子
舞台監督:高橋尚史

 毎年3月恒例、新国立劇場オペラ研修所の研修公演が今日から始まった。今年は、没後50年を記念してパウル・ヒンデミットのカルディヤック。研修公演(実質は最上級生の卒業公演)にこの演目は問題大あり。歌手の実力がわかりにくいったらありゃしない。
 
 と、言い訳をひとしきり書いてから、例年通り研修生の品定めを。今年は13期生が最上級、今日の公演は13期生と14期生に客演2人。タイトルロールは13期生の村松恒矢、今まであまり印象がなかったけど結構いい男。演技も及第点、困ったのが歌唱。普通に上手い。この普通に上手いってのがくせ者、木村俊充が所長に就任してからの研修生はおしなべて可もなく不可も無しばかりで個性がみられない、その結果カルディヤックを上手く演じて歌って居るんだけど、彼でなければいけないって部分が見つからない。ま、ミスというかマイナスもないんだけど。
 
 同じくカルディヤックの娘もちょっとファニーフェイスなのが印象に残るだけ。後は上手く演じてうたってるけど作品の面白さか歌手の良さかが判断付かない。
 
 とここまで書いたけど後も同じなので省く。要するにみんな普通意に上手いだけ。あえて「だけ」と書いておく。観てきたのは4期の研修公演からだから3期までのメンバーは知らないが5期の与那城敬、6期の小川美里、村上公太、吉田珠代なんかは結構印象に残っている。ま、最大の出世頭中村理恵がわからなかったボンクラの言うことなんだけど。ここ3期名前と顔が全然思い出せない。この中からオペラパレスの本公演で何人顔を見られるやら?かなり暗いと思うぞー。








2013/02/25 22:55:07|バレエ・舞踊
新国立劇場2012/2013シーズンバレエ公演
  ジゼル
2013年2月20日(水)19:00 新国立劇場オペラパレス1階5列21番
 
アドルフ・アダン ジゼル

ジゼル:エレーナ・フィリピエワ
アルベルト:デニス・マトヴィエンコ
森番ハンス:ヤン・ヴァーニャ
アルベルトの従者:ロマン・ザヴゴロドニー
バチルド(アルベルトの婚約者):オレシア・ヴォロトニュク
ベルタ(ジゼルの母):リュドミーラ・メーリニク
ペザント・パ・ド・ドゥ:テチヤナ・ソコロワ、イワン・ボイコ
ミルタ:カテリーナ・カザチェンコ
モンナ:ユリヤ・モスカレンコ
ズルマ:アナスタシヤ・シェフチェンコ
ウクライナ国立歌劇場バレエ団
ウクライナ国立歌劇場管弦楽団
指揮:オレクシィ・バクラン
 
 ダイナミック・ダンスを風邪で流した後ちょっと間が開いて今度はジゼル。ウクライナ国立バレエで予習し多時に感じた通り結構明るい演目。コールドバレエがウクライナに較べると揃って適例だった。10年位前姪っ子に「下手!」っと切り捨てられていた頃からは天と地。

 今回はタイトルロール、フィリピエワの演技が凄かった。アルベルトの嘘に気が触れた時のすごみはルチアを初めとする狂乱オペラのヒロインをやったグルヴェローヴァや最盛期のボンファデッリの様だった。

 2回見て思うのはアルベルトとハンスって役回りが本来逆じゃ無かろうか?不実でいい加減なのがアルベルトに思えるのだが?ハンスが取り殺されてアルベルトが助かるのは納得行かんぞ!







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